■エリアの特徴や魅力を教えてください

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アウトドアガイド

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ASOBINA
エルクパラグライダースクール

私が飛んでいる長野県伊那市の鳩吹エリアは、とにかくスケールが大きい山岳エリアです。春から秋までフライトでき、長野県内ではフライトできる確率が高いエリアだと思います。東に南アルプス、西に中央アルプス、両アルプスに挟まれた伊那谷を一望できる景色は圧巻と言えます。鳩吹エリアの醍醐味は、山の地形を活かしてソアリング(注1)していき、コンディション次第では3000m級の中央アルプスにアタックできるダイナミックなフライトができることです。J1(注2)のトップ選手達が日程やコンディションを合わせて飛びに来たり、タスクを組んでビッグフライトをしたりと、そういった機会も多くなってきているそうです。私みたいなソアリング初心者がいうのもアレですが、どちらかというと玄人好みのエリアかもしれません。鳩吹エリアで飛びたいフライヤーの皆様はエルクパラグライダースクールの代表:呉さんにお問い合わせください。また、体験タンデム(注3)をはじめとした様々なアウトドア体験をしたい方は、私がアウトドアガイドとして所属しているASOBINAへ遊びに来てください。

 

■パラグライダーをはじめたきっかけはなんですか
全国のフライヤーさんの中でも私は珍しい部類なのではと思っております。というのも、はじめたきっかけは「仕事」としてライセンスが必要になったという変わった理由からでした。元々サッカーが好きで、サッカーを仕事にしたいという思いで地元の長野県で頑張っておりました。NPOの地域スポーツクラブで幼稚園児〜中学生を対象にサッカーの指導をし、合間にスポーツショップでバイトという生活。少しずつクラブの運営も軌道にのりはじめた矢先にとある理由でクラブが解散という悲劇が起こり・・、これからどうしようかと思っていた矢先に、共通の知人を介して現在私が勤めているアウトドア施設ASOBINAの代表をしている呉本さんに出会いました。元々パラグライダーの選手でバリバリに飛んでいた呉本さんが、選手生活に一区切りつけてアウトドアの会社を伊那市に興すと。パラグライダーの体験タンデムフライトを一つの目玉コンテンツにしてやっていきたいので「君もパラグライダーできるようになってみないか」そう言われて能天気な自分は「とりあえず面白そうだからやってみよう」とアッサリ即決し、スクールの門を叩きました。その時はソラトピアつくばで当時行われていた「ワーキングスタディ制度」で受け入れていただき、半年間でNP証(注4)まで育てていただきました。当時お世話になった殿塚さんをはじめ、ソラトピアつくばのスタッフ、会員の皆様、フィールドジョイ関係者の皆様には感謝してもしきれません。この場をお借りして改めてお礼申し上げます。

 

■パラグライダーを始めてよかったことは
基本的にソロフライトをするよりも、体験目的のタンデムフライトがメインなのでその目線で。体験した方に喜んでいただけるコンテンツを提供できるのが一番のやり甲斐です。「楽しかった」「最高だった」「感動した」体験した方の反応は様々ですが、ほぼ全てのお客様に「体験して良かった」と感じていただけることが明日へのモチベーションとなっております。

 

■パラグライダーの一番の魅力は
本来見えない景色が見えることが一番の魅力だと思います。つい先日ですが、苦節5年かかりまして念願の中央アルプスのトップアウト(注5)に成功しました。普段タンデムでぶっ飛び(注6)の連続の日々なのですが、その日は絶好のコンディションの予報だったので「仕事そっちのけで飛びに行くぞ」となり朝から飛びに行きました。あまりフライト欲のない自分は、普段なら1時間もダラダラ飛べば満足して降りてしまうのですが、この日は周りの方のプッシュもあり粘りに粘って中央アルプス北端の将棋頭山まで行けたのです。まだ残雪姿の中央アルプス、奥には御嶽山と、北には乗鞍岳から伸びる北アルプス・・ 
最高の景色で今でも思い出すとニヤけてしまいます。次に同じチャンスの日にソロフライトできる保証はないので・・・粘りに粘って本当に良かったと思います。

 

■これからの目標は

体験者の安全を第一に、引き続き楽しい空の体験をお客様に提供していきたいです。タンデムフライトは特にテイクオフとランディングが上手くできないと体験者へのケガのリスクが増えるので毎回気をつけております。サッカーの指導者時代に心に響いた言葉がありまして・・「学ぶことをやめたら教えることをやめなければならない」これは私のようなタンデムパイロットにも通ずるところがあると思っております。「フライト技術のスキルアップや勉強をやめたらタンデムパイロットをやめなければいけない」タンデムパイロットはとてもやり甲斐のある仕事ですが、一歩間違えれば大事故になる可能性も少なからず含んだ仕事であります。そうならないために、日々練習して分析してリスクを限りなくゼロに近づけられるよう、精進していきたいです。 最後まで読んでいただきありがとうございました。

 


(注1)ソアリング:山の斜面や崖に沿って吹き上がる上昇気流や、太陽光によって暖められた地面などから上昇する気流の中を旋回しながら高度を上げ、気流の頂点に到達したら、次の上昇気流に乗り継いで跳び続けること
(注2)J1:JHFパラグライディング競技委員会が公認するパラグライディングのクロスカントリー競技Jリーグの上級者対象リーグ、JHFのパラグライダークロスカントリー技能証取得者対象、日本各地のフライトエリアで開催 → JHFパラグライディング競技委員会
(注3)体験タンデム:上級タンデム技能証を所持するパイロットがパッセンジャーを自分の前に乗せて有料で行う二人乗り体験フライト
(注4)NP証:ノービスパイロット証、管理されたフライトエリア内で自己の判断と責任において飛行を許される初級パイロット技能証
(注5)トップアウト:離陸後、高度を獲得して峰の頂上上空に到達すること
(注6)ぶっ飛び:テイクオフから離陸して一度も高度を上げることができずにそのまま、ランディングしてしまうこと

(2025年7月)

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