
■いかにして私はハングフライヤーになってしまったか
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■ プロフィール ■ ホームエリア・スクール | ![]() |
スポーツ界の絶滅危惧種であるハングフライヤーのみなさん、飛んでますか? 朝起きるのがめんどくさくなって二度寝しちゃってませんか? 丹那と静岡/神奈川にあるエリア中心にまぁまぁがんばって飛んでる田中智治と申します。 昔々、人とは違ったことをしたくて大学のハンググライダー倶楽部に入ったものの、ハングに傾倒しすぎて留年上等な諸先輩方に洗脳されてはいけない&土日は課題作成のため遊んでいられず早々にクラブを離脱。 悪魔の誘いを退け正しい学生生活の末留年せず順当に大学を卒業したのに、就職後1Dayパラグライダー体験に引っ掛かり、風祭にあった当時のBIGBIRDに入校したのがフライト人生のスタートでした。 そこからまぁ?長いこと飛んでいたら、今回 Flyer's Voice 書いてもらえないかと依頼をいただいた次第でございます。 ハングフライヤー少ないですしね、サンデーフライヤーで敷居も下げときたいですしね。 |
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■丹那エリアのアレやコレ
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ホームの丹那エリアは相模湾と駿河湾にはさまれた伊豆半島のくびれ付近にあり、テイクオフ(注1)へのアクセスも良い、山と海の景観が同時に楽しめる非常にビジュアルのよろしいエリアでございます(自画自賛)。 リッジ(注2)&サーマル(注3)で上げやすく割と初心者~中級者向けのコンディションが多いのですが、稜線上にコンバージェンス(注4)が発生すると様相が一変。 駿河湾の西風と相模湾の東風の衝突で2,000mを軽く超える条件も発生、南北に広く移動ができ、ときに稜線上に発生する滝雲や雲の壁で「おとうさん!〇ピュタは本当にあったんだ!」遊びなんかも楽しめる幅広いスキルに対応したエリアといえましょう。 | ![]() |
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北は芦ノ湖、南は修善寺、コンバージェンスの位置によっては西は沼津湾、東は熱海市街上空あたりまでが視野に入り、山が低いこともあり対地高度のある爽快なグライド(注5)を楽しめるのが丹那の魅力。
実際丹那からのクロカンは少なく、自分は北は丹沢と大井松田、南は大室山にいったことがあるぐらいで基本は丹那ランディング(注11)へのリターン推奨となります。 冬も雪が積もらず通年飛べるうえ、梅雨や夏にフライト確率がいいのも丹那の魅力。 ただし水の入った田んぼのプレッシャーが強くリスクもあるため、稲刈り後に広くなる冬ランディングの11~5月GWぐらいまでをビジターの受付期間としています。冬ランディングは、もうどんな人でも大丈夫ってぐらい広いですよ~、気軽にお越しください。 上級者には12月末、1月末、2月中、3月末、4月末ごろに来るコンバージェンスの一発狙いがおすすめです。我もと思うハングフライヤーの挑戦お待ちしております、「君は生き残ることができるか?」 |
■360度動画過疎YouTubeチャンネル
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フライト動画といえば日本では「空トビタイCH」さんですが、自分も長いこと超過疎チャンネルやってます。演出0、フライト全編上げっぱなしの手抜き動画ばかりなんで10年やっていてもフォロワー数もビュー数もしけた数。 ただ1点自慢できる事があります。それは360度カメラでのハンググライダー空撮は自分が初であろうという事。 |
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iPhoneに怪しげな全周天レンズを付けた動画撮影に始まり、写真しか撮れないRICOH THETAが360度動画が取れるようになって5分、25分と撮影可能時間が長くなり、クラウドファウンディングの怪しげな360度カメラに、やたらデカい8眼360度&3Dカメラで撮影したりと、ここ10年の360度カメラの変遷が動画で残っているのもうちのチャンネルだけじゃないかと思います。 そう私は360度撮影にうるさい男。 時を経るごとにカメラは進歩しましたが、残念なことに自分のチャンネルは全く変わらず平均たったの2桁視聴数で「まるで成長していない…」。 いいんです、撮影後コンバートするだけでも十分手間だし自分が好きな形式が360度動画そのまま収録なのでいたしかたなし。 そんな感じでおよそ人気のない日記的360度フライト動画をUPしつづけているのですが、360度フライト動画仲間が極めて少ないのが寂しいところ。 自分以外のフライト360度動画を見たいので、ぜひ皆さんにも360度動画UPにチャレンジしていただきたいと思う次第でございます。 |
■積み重ねていずれは
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基本丹那/丹沢でサンデーフライヤーをしておりますが、良い条件を狙って西富士や長野を訪れたり、はたまた呑み&飛びで広島にお邪魔したりと、わりと気ままに飛ぶのが好きなタイプ。その時その時のコンディションで出来るだけ面白い飛びができることが一番。 そんな自分ですが最近大会にも出ろとお声をかけていただくことが増えてきたので、向いてないと思いますが大会参加は一つの目標なのかなと思ったり思わなかったり。 ホームの丹那や丹沢で大きめのトライアングル(注12)とか、天城ぃ越ぉえぇ~とかが目標といえば目標かもしれません。 ですが無理に狙うのではなく、楽しく飛んで降りた後に仲間とあーだこーだ語らえるようなフライトを積み上げてる中で自然に達成できればいいなと考えています。 さてさて、どこの誰ともわからないハングフライヤーの駄文を最後まで読んでしまったあなた!お付き合いの良さそうなお方だとお見受けしました。 ぜひ丹那にお越しください、飛べても飛べなくても気持ちの良いエリアですよ。 ではテイクオフでお会いしましょう! |
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(注1)テイクオフ:離陸場
(注2)リッジ:風が尾根に当たってできる斜面上昇風、これに乗って飛行すれば高度を獲得、維持できる
(注3)サーマル:太陽光によって暖められた地面などから上昇する気流、これに乗って飛行すれば高度を獲得、維持できる
(注4)コンバージェンス:風向きの異なる風同士がぶつかり合って上方向への風の流れができているところ。これに沿って飛ぶことにより高度をロスすることなく遠くまで飛び続けることができる
(注5)グライド:滑空
(注6)アゲインスト:向かい風
(注7)フォロー:追い風
(注8)ぶっ飛び:テイクオフから離陸して一度も高度を上げることができずにそのまま、ランディングしてしまうこと
(注9)4桁ゲイン:1,000m以上の高度獲得
(注10)クロカン:クロスカントリーフライト、上昇気流を乗り継ぎながら、飛び立ったエリアから出て長距離飛行をしてエリアの着陸場に戻ってくる、或いは、目指した場所まで長距離を飛行すること
(注11)ランディング:着陸場
(注12)トライアングル:目標地点上空三ヶ所を順に到達しながら飛行して帰ってくること
(2025年4月)