1993年 (平成 5年) PW委員会の名簿を初記載

 1994年 (平成 6年) 補助動力練習生技能証規定の総会承認

 1995年 (平成 7年) 補助動力機の耐空性基準について [JHF 社団化]

 1996年 (平成 8年) 特集:JHSCの発足(JHTC解消)

 1997年 (平成 9年) 特集:技能証 No.1パイロットに聞く 他。

 1998年 (平成10年) 特集:初心に返ってテイクオフ 他。

 1999年 (平成11年) 特集:事故を考える「MPGを安全に」 他。

 2000年 (平成12年) 98年・99年MPG日本選手権者/萩原光

 2001年 (平成13年) 日本選手権/委員会の動き等

 2002年 (平成14年) AFF補助動力PG大会報告  他。

 2003年 (平成15年) フライトマナー緊急告知  他。

 2004年 (平成16年)

 
2003年(平成15年)
 
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1月・2月号
 
■緊急告知コラム/フライトマナーの遵守と相互の指導を呼びかけます
先頃、エンジン付パラグライダーによる都心上空フライトという社会常識を逸脱した
行為が行われマスコミにも報道されました。
JHFは、このような行為がスカイスポーツ全般に悪影響を与える事を危惧し、広く
会員に対し、フライトマナーの遵守と相互の指導を呼びかけます。
我々が楽しんでいるこのハング・パラグライディングは現在のところ特別に法的規制
を受けているわけではありません。しかし、それは「何をしても許される」というこ
とではありません。
例えば、多くの人や車が集まり、建物が密集する上空を飛行するという今回のような
フライトは、フライヤー(パイロット)精神に反する独りよがりのフライトであるに
とどまらず、一社会人として許容される自由を逸脱しています。
万一、エンジントラブル等により不時着(最悪の場合は墜落)をした場合、第三者に
損害を与える危険性が非常に高く、社会問題に発展する要素を多く含み、結果として
法的規制を受ける可能性も多分にあります。
かつて、自由フライトが許されていたマイクロライトプレーンは他者の迷惑を顧みな
い勝手なフライトにより「空の暴走族」と呼ばれ規制されるに至りました。
この無謀とも言えるフライトが、このスポーツだけでなく航空界に与えた負の影響は
大変大きく、多くのフライヤーや航空関係者が迷惑を受けています。
私どもは社会と調和した自由フライトを擁護する団体として、このようなフライトが
行われた事、また、再び行われる可能性を到底看過することは出来ません。
JHFは、全てのフライヤーにフライヤー宣言にうたわれたフライヤー精神の再確認
とフライトマナーの遵守を呼びかけます。また、マナーを逸脱したフライトを抑止す
るためのフライヤー相互による指導をお願いします。
 
■安全講座コラム/モーターパラグライダーの着水実験
 2002年8月3日・4日、徳島県の鴨島町で「吉野川フライイン」が開催され、
動力付きパラグライダー・ハンググライダーのパイロットが多数参加。広々とした吉
野川エリアでのフライトはもちろん、エンジンユニットを背負って水に飛び込む実験
が行われた。
 以下は徳島モーターパラグライダークラブ「スカイフリーク」の椋本清治代表から
の報告をまとめたものだ。尚、この実験の様子を収録したビデオ(1200円+送料)
を希望する方は椋元氏まで連絡を。     TEL.090-3181-6317
■場所と機材
 波や流れを避けて、吉野川の伏流水がプール状になったところを選び、飛び込み台
を設けた。安全のため、立てば顔が出るくらいの深さの場所にし、足を曲げていれば
飛び込んでも川底にぶつからないことを確認。
 使用した機材は、エンジンユニット、前ファスナーでベストタイプのハーネス、水
に入ると自動的に膨らむ浮力体(マリンポーチとマリンベスト)、紐を引っ張ると膨
らむ手動式浮力体。
■実験
□ガソリンタンクが空の場合少しだけ浮く。マフラーやエンジン内の空気も浮力にな
 るが、すぐ水が侵入してこの浮力もなくなる。
□ガソリンタンクが満タンの場合満タンを想定してタンクに水を入れて実験。空の場
 合と違い、まったく浮かない。呼吸するため必死に泳がねばならず、ハーネスをは
 ずすのは困難。
□マリンポーチ
 膨らむまで約10秒かかり、エンジンを背負った状態では膨らんだマリンポーチに
 つかまっても沈む。多くの人がハーネスやユニットにマリンポーチを付けているが、
 ハーネスをはずすと浮力体も捨てることになる。
□マリンベスト
 約5秒で膨らみ、首にかけると何とか浮いていられる。人間に装着すること、両手
 が使えることが利点。
□手動式ライフジャケット
 ハーネス内側に装着した場合、ハーネスから離脱後に膨らませる。先に膨らませる
 とハーネスのファスナーや金具が引っ張られ、はずせなくなる。ハーネス外側に装
 着した場合、取り付けに注意しないとライフジャケットのベルト等が絡んでハーネ
 スをはずせなくなる。
■まとめ
□事前に考えていたことと実際に行った結果では食い違いがあった。ユニットからの
 離脱も個人差があり、練習が必要。
□水面に顔を出しやすいよう、まず上半身からハーネスをはずすといい。
□水中ではハーネスのファスナーに着衣が引っ掛かりやすいので、要注意。
□プロペラガードやフレームパイプに水が入らないようコーキングしておくと浮力に
 なる。
□浮力体は人間1人用なので、浮力不足。人間用とエンジン用、2個装着が必要。ま
 た、取り付け位置にも注意が必要。
□キャノピーやラインが絡んだ時のためナイフ等も用意した方がいい。
 *実際は実験と異なり、ヘルメットや手袋を装着している。また冬期は着膨れした
状態でもある。低水温、着水の衝撃でダメージを受け、体が自由に動かないことも考
えられる。
 
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3月・4月号
 
■「JHF補助動力委員会への提言」募集
 JHF活性化対策活動に呼応して、全国のフライヤー諸氏より今後の補助動力委員
会の活動および役割に関して、幅広く率直なご意見ご提案を賜りたいと思います。
すでにホームページでは募集を開始いおり、数多く貴重なご意見を頂戴していますが、
ホームページ同様ご提言いただくテーマは次の4つを主題にしたいと思います。
(1) 存在する2つの組織に関する提言
 JHF補助動力部門とJMLフットランチド部門の2つの組織に関して、このまま
で良いのか。どちらかに統合すべきなのか。またはもっと役割分担を明確にして活動
すべきなのか。
 (2) 騒音問題とフライトマナーに関する提言
 (3) スクールの在り方および教習内容の統一化 に関する提言
 (4) 今後の普及発展に関する提言
 以上のテーマに対してお寄せいただいたご意見ご提案は、後日公開する予定です。
従いまして、ご投稿に際してはご本名でもニックネームでも匿名でも差し支えありま
せん。ご投稿はEメールでも、FAXでも、また郵送でも結構です。
Eメール:jhfpc@bright-jp.co.jp FAX:03-5840-8312
郵送先:〒241-0022神奈川県川崎市多摩区堰2-12-3-306星野方 補助動力委員会
※勝手ながら受付は3月20日までとさせていただきます。[記:山崎勇光委員長]
 
■2002年事故概要【02/12/31現在・安全性委員会作成】
【No.6】Pw.HG†
�3月10日(日)14:04頃 �茨城県東茨城郡大洗町 �天候=晴、風速=2
m/s. �39歳、男、HG-PW証、飛行歴=20年 �旋回から回復せず地上
の自動車に衝突。胸部大動脈損傷、死亡。 �高度150mで飛行中、左舷への傾き
を修正したところ右旋回に入り、2.5旋転して駐車していた車の前部フェンダーで
胸部を強打。
【No.13】Pw.PG
�5月12日(日)13:15頃 �群馬県新田郡尾島町利根川河川敷 �天候=晴、
風速=5m/s. �54歳、男、PG-NP証、飛行歴=8年2ヶ月 �右翼が潰
れ落下。頸部・顔面打撲、軽傷。 �橋に沿って飛行中、橋越えの乱気流に遭遇、高
度約25mから落下。
【No.20】Pw.PG†
�7月21日(日)13:40頃 �福岡県京都郡苅田町地先周防灘 �天候=?、
風速=? �41歳、男、PG-XC証・PG-PW証、飛行歴=7年7ヶ月 �海
上に着水、死亡(溺死)。 �キャノピーを装着したまま浮いているのを釣り人によ
り発見された。事故者は常に単独で飛行しており、当日も同行者は居なかったため、
事故に至る詳細は不明。また、機材がJHFの規定する補助動力機に該当するものか
否かも不詳。
【No.27】Pw.PG(新聞報道のみ)
�8月21日(水)時刻不詳 �茨城県稲敷郡東町 �天候=?、風速=? �51
歳、男、技能証? �休耕田に墜落。重傷(3ヶ月)。 �離着陸の練習中、着陸時
に地上高3mで翼が潰れ落下。機材がJHFの規定する補助動力機に該当するか否か
も不詳。
【No.29】Pw.PG†(新聞報道のみ)
�8月25日(日)14:40頃 �埼玉県行田市須賀利根川河川敷 �天候=?、
風速=? �71歳、男、技能証なし �川に着水。死亡。 �河川敷から離陸した
ものと思われるが、事故に至る詳細は不明。また、機材がJHFの規定する補助動力
機に該当するか否かも不詳。
【No.36】Pw.PG†
�9月19日(木)16:22頃 �茨城県東茨城郡茨城町 �天候=曇、風速=5.
5m/s. �65歳、男、技能証なし、飛行歴≒6ヶ月 �水田に墜落。外傷性胸
部大動脈破裂、死亡。 �単独行のため目撃者はなく、事故に至る経過は不明。事故
者は中古機を購入し、独学で飛行していた。
【No.38】Pw.PG
�9月29日(日)14:00頃 �茨城県真壁郡関城町鬼怒川河川敷 �天候=?、
風速=? �35歳、男、PG-B級、飛行歴=3年 �送電線の鉄塔に宙吊りとな
る。肋骨骨折等、中傷・3週間。 �競技中。乱気流によってコースを外され、鉄塔
の中央部(地上高約40m)に衝突。送電停止には至らず、2時間15分後レスキュ
ー隊により救出。
【No.40】Pw.PG+Pw.PG(新聞報道のみ)
�11月11日(月)15:35頃 �埼玉県大里郡大里町荒川河川敷 �天候=?、
風速=? �A)56歳、男、技能証=?、飛行歴=? B)55歳、男、技能証=
?、飛行歴=? �空中接触し墜落。A)は胸部強打、重体。B)は腰骨骨折、重傷。
�離陸直後の2機が高度30mで衝突し、畑に墜落。
 
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5月・6月号
 
■委員会の動き【補助動力委員会】
 現在、補助動力委員会はJHF活性化対策答申に呼応して、委員会の改革に着手し
ています。まずは一般フライヤーからの提言を元に、委員会としての立場の見直しか
ら始めました。2002年度最後の定例委員会(3月5日)では、基本的な方向性を
協議しましたが、今のところどのように詳細を詰めるか想像の域を出ません。
 補助動力委員会は、安全性委員会及び活性化対策委員会から「補助動力委員会の改
革」に関する勧告を受けています。その提言要旨は十分理解できますが、根本的な意
見の相違については反論を保留しています。
 なにより全国補助動力フライヤーの支持に応える活動を推進しなければなりません。
委員会としての自主的な改革は、活性化対策答申および安全性委員会勧告には合致し
ないものになるかも知れません。すべては一般フライヤーを含めた全国の愛好者諸氏
の意向に沿った方向性を決断する所存です。
 今年度の活動目標として第一に「MPGフライト手帳Vol.2発刊」を再検討し
ました。長期に亙り途絶えていたフライトルール・フライトマナーのアナウンスと、
全国モーターフライト愛好者諸氏の連帯を目的とします。掲載内容はかなり刷新され、
80%近くができ上がっています。補助動力教本に相当する「学科検定問題集120
問」も掲載する予定です。発行は今秋10月上旬を目指し、MPGパイロット諸氏に
は無償配布を検討しています。
 二番目としては、超軽動フライ・インに相当するフェスティバルイベントの開催で
す。フライトセミナーや教員講習検定会等のインドアイベントと、フリーフライトを
軸とした実践フライト講習の実施を企画しています。詳細はJ H F ホームページ補
助動力委員会サイトをご参照ください。         [記:山崎勇光委員長]
 
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7月・8月号
 
■委員会の動き【補助動力委員会】
 補助動力委員会のホームページは過去の掲載内容を基本的に削除しないため、年々
容量が増大してきました。今般さらに大容量サーバーの必要性から、移転を余儀なく
されました。新URLは http://home.e00.itscom.net/m_today/index.htm です。 
 補助動力委員会ホームページには、JHFレポートに掲載されたMPG関連記事の
抜粋を記録してきましたが、これまで1997年以前の掲載記事はありませんでした。
当時の誌面には「補助動力委員会」という名称が使用されていなかったためです。
 また、FLM部会創設以前のJHFは、現在の方針と相違して、MHG・MPGを
PW(パワード)として取り扱っていたことも掲載しなかった理由の一つです。
 今回、1993年まで遡って抜粋記事を追加しましたが、若干分かりにくい記述が
あります。当時のPW活動はJHFにおけるPW委員会(補助動力委員会)よりも、
外部団体であるJHTC日本ハンググライダー技術委員会(現JHF安全性委員会)
が指導的な立場をとってきました。したがってJHFレポート関連記事はそのほとん
どがJHTCの議事録が中心です。過去のMHG・MPGに関する整備・普及を推進
した組織を表にまとめてありますので、抜粋記事をお読みになる前にご覧ください。
                          [記:委員長/山崎勇光]
 
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9月・10月号
 
■須藤彰さん、モーターPG日本記録更新へ
 8月4日、JHF補助動力委員会の委員をつとめる須藤彰さんが、モーターパラグライ
ダーの無着陸直線飛行日本記録更新に挑戦しました。(財)日本航空協会の公式立会
人の立ち会いの下、愛媛県重信町の河川敷から徳島県鳴門市まで168.46km飛んで、
記録更新に成功。近日、日本記録として正式に認定されるみこみです。
 
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11月・12月号
 
■須藤彰さんのMPG フライトが公式日本記録に。
8月4日、千葉県の須藤彰さんが、モーターパラグライダーの無着陸直線飛行日本記
録に挑戦。愛媛県重信町から徳島県鳴門市まで168.46km 飛び、みごと記録更
新に成功しました。この記録は(財)日本航空協会に公式日本記録として認められ、
須藤さんは9月18日に東京都の航空会館で表彰されました。【インタビュー記事】
 
■委員会の動き【補助動力委員会】
 今期(平成14・15年度)を振り返りますと、実にさまざまな活動を猛スピード
でこなしてまいりました。まずMPGパイロット技能証規程の設置があります。それ
に伴う大規模な移行認定事業と、MPG教員検定に相当する研修会の実施です。
 一方では手に負えなかった活動もあります。現在、モーターハング・パラの現況は、
「多くの矛盾」と「統一性を欠いた状態」にあることを承知しています。今期もまた、
フライトモラルの広報(MPGフライト手帳の発行)、MHG学科問題集の発刊等に
手が回らず、その点については深く反省しております。
 今期最後の活動として「MPGメーリングリストの設立」を達成します。既にこの
記事が発行される時点では設置を完了していることと思います。昨今の情報伝達シス
テムにのっとって、委員会ホームページ「MPG Today」サーバ内に、MPG
パイロットを主体としたメーリングリストを構築する構想です。メーリングリストは
ご存知のように、登録者の1人がメールを送信すると、すべての登録者にその内容が
同時配信される仕組みです。補助動力委員会の広報にとって、欠かすことのできない
可能性を感じ、MPG技能証体系が分離独立した当初からの構想です。
 来年度は常設委員会改選の時期にあたり、補助動力委員会も新しいメンバーを迎え
新たな活動を開始します。永年活動され本年度をもってお辞めになる方もおられます。
来期は伝統あるJHF補助動力委員へ、立候補される方が多数あることを望みます。
 補助動力委員会正委員の定数はわずか5名ですが、その活動は多岐にわたります。
従って理事会の選考から漏れた方がいても、補助動力委員会は「その有志」を活かす
ため「専門委員」として活動して頂けるよう、慎んで理事会へご推薦申し上げます。
是非ご参画くださるようお願いいたします。       [記:山崎勇光委員長]
 
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