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1.GPS受信機の機種
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| 1.GPS受信機の機種 GPS受信機は高度情報を記録できる機種に限ります。また、フライトログをIGCファイルとして記録するソフトウェアが対応している機種を使用する必要があります。特にGARMIN社製品は非常に多くの機種があるので仕様に注意してください。
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2.フライトにおけるトラックログの記録 |
| フライトの際にはGPS受信機を携帯し、正しいトラックログを記録する必要があります。いくつかの注意すべきことがあります。 |
| 1) | 高度情報を記録できる(3次元記録の)GPS受信機を使用する。現在使われている機種は、ほとんどがこの機能を持っていますが、一部の(旧い)機種は緯度・経度のみの2次元記録の場合があります。XCフライトの記録提出は、3次元記録のトラックログに限ります。 | 2)
| トラックログは少なくとも60秒に1回以上の記録を行うこと。GPS受信機の記憶容量が許す限り、できるだけ多くの(インターバルの短い)記録を行うことが望ましい。 | 3) | フライト記録とは関係のないトラックログが残らないようにする。FLYTECやBRAUNIGER等のフライト専用機種の場合は、フライト単位で記録する機能があるので、ほとんどの場合は問題は起こりません。GARMIN製の場合は注意が必要です。 | | [GARMIN社製GPS受信機を使用する際の注意点]
| | *測地系をWGS84に設定する。 *トラックログ記録のインターバルを、記憶容量の許す限り、できるだけ短くする。(例:10,000ポイントの機種ならば、3〜5秒)
| | *フライト前に全てのトラックログを消去する。過去のログを保存することも行わない。
*テイクオフ前にGPS受信機を起動し、正常に衛星電波を受信して3次元記録を開始していることを確認する。 | | *フライト中に衛星電波の受信が妨げられることのないように、受信機の取付場所に注意する。
| | *着陸したら電源を切り、その後はトラックログのダウンロードを行うまで電源を入れない。
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3.有効なフライト記録 |
| XCリーグの記録提出のために有効なフライト記録は、下記の基準を満足したものです。 |
| 1) | 日本国内におけるフライトであること。 | 2)
| 離陸および着陸が記録に残っていること。場所の記録が正しいものであると共に、軌跡の形が地上からの離陸、および地上への着陸と判断できること。 | 3) | トラックログを記録する間隔(インターバル)は60秒以内とする。 | 4) | 飛行中のトラックログの欠落は1回につき15分以内であれば許容する。ただし離陸および着陸の軌跡が欠落しているものは認めない。
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4.IGCファイルとコンピューターソフトウェア |
| トラックログからIGCファイルを作成するため、いくつかのフリーソフトウェアを利用することができます。ここでは現状で最もシンプルなGPSDUMPを使用する前提で説明します。このほかのソフトウェアを使用する場合は、それぞれの取扱説明を参照してください。 |
| GPSDUMPの、この手順書作成時点の最新バージョンは3.77です。このバージョンで対応するGPS受信機は下記のとおりです。
GARMIN社製品(RS232Cインターフェース) GARMIN社製品(USBインターフェース) FLYTEC 5020/5030
BRAUNIGER Compeo/Competino AIRCOTEC XC−Trainer/Top−Navigetor MLR SP24XC
Log−it DIGIFLY Graviter MAGELLAN製品 |
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5.GPSDUMPによるトラックログのダウンロードおよびIGCファイルの作成 |
| http://www.multinett.no/~stein.sorensen/からソフトウェアをダウンロードします。圧縮ファイルを展開し、適当なフォルダに置きます。インストール作業の必要はありません。
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gpsdumpXXX.exe(XXXはバージョン番号)を開くと、ソフトウェアが起動します。初めて使用するときは、UTCとの時差を設定します(Misc
/ set UTC offset)日本は+9時間です。 (現バージョンはUTCのみの表示です。日本時間から-9時間で表示されます。)次にGPS受信機を接続する通信ポートを設定します(Misc / set COM port)。通信ポートは、あらかじめインストールしておく必要があります。
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| GPS受信機を接続し、トラックログをダウンロードします。代表的な機種はボタンが表示されているので、このボタンを押すとダウンロードを開始します。Logsメニューの中には全ての機種が入っています。この中に無い機種は、そのバージョンではサポートされていません。 |
| ダウンロードが終わったら、画面下側にトラックログが表示されます。左側から、日付/時刻/緯度/経度/高度/速度の各情報です。IGCファイルを作成するときは、保存するトラックログを選択する必要があります。全てのトラックログを保存して良い場合は、(Edit
/ Select all)で全てを選択できます。前後に無駄な部分が多くある場合、特に日付の違うトラックログが混ざっている場合は、必要な部分のみを選択してください。この場合は、Date(日付)部分を選択します。必ずテイクオフ前の地上にいる状態から始まり、着陸して再び地上にいる状態までの範囲を選択してください。地上にいる状態と飛行している状態の区別は、高度および速度の変化を見ると簡単です。 |
| [注意]フライトの軌跡から離陸と着陸が判断できない場合は記録を認めることができません。トラックログを選択するときは範囲の設定に注意してください。
[注意]IGCファイルの仕様により、複数の日付のログが混ざっている場合、フライトした日付が異なって記録されることがあります。この不具合を避けるため、申請に必要の無いログが混ざらないようにしてください。GARMIN社製GPSの場合に、テイクオフ前に全てのトラックログを消すように求めているのは、この不具合を避けるためです。
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| 範囲を決めたら、(File / Wright tracklog
(IGC))でIGCファイルを保存します。パイロット氏名、グライダー名、テイクオフ場所を正しく記入します。FR serial no.にGPS受信機のメーカー名略称を3文字の半角英数字で設定します。この項目は必須なので、設定しないとIGCファイルの保存ができません。よく使われている機種の略号は下記のとおりです |
| GARMIN
: GAR FLYTEC : FLY Brauniger : BRA Aircotec : TNA MLR
: MLR Log it : RUA ここに無い機種の場合は(XXX:Xを3個)入力してください。 [注意]現在の仕様では、任意の英数字3文字を設定すれば、内容が正しくなくても(内容がGPS受信機と一致していなくても)保存はできます。 |
| Flight
#は1から35の範囲で任意に設定します。Glider ID、Classの内容は入力しなくてもかまいません。 画面下側の3つのチェックボックスは保存するファイル名とセキュリティコードを記録するか否かを設定します。Save
with IGC long fine nameとSave with IGC short fine nameはファイル名の形式の違いだけなので、どちらでもかまいません。強いていえば、Save
with IGC long fine nameの方がファイル名に日付が入って判りやすいでしょう。 Save with G Securitycordは、必ずチェックを入れてください。ファイル改ざんを検出できるように、セキュリティチェック機能を有効にするものです。
[注意]セキュリティチェックが無効になっているIGCファイルはXCリーグ記録提出には使えません。 全ての内容を設定して、Saveボタンを押します。ファイル名と保存場所を確認し、保存(S)ボタンを押します。ファイル名は自動的に設定されていますが、必要ならば変更してもかまいません。
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6.記録の提出
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| フライト申請書(MS−WORDファイル)、およびフライト記録のIGCファイルをemailでJHF競技委員会のXCフライト受付用アドレス(pgc@hangpara.jp)に添付ファイルとして送って下さい。受付の確認および何らかの確認が必要になった場合の連絡をemailで送りますので、返信アドレスは正確に設定してください。またそのメールアドレスは定期的に確認してください。
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