第11回JHFハンググライダー・パラグライダーフォトコンテストにご応募ありがとうございました。
フライヤー以外の一般の方々からもたくさんのご応募をいただきました。審査員による審査の結果、最優秀作、優秀作各1点、入選作7点が選出されました。最優秀賞作品と優秀賞作品は受賞者によるコメントとともに、JHFレポート247号に掲載しますのでご覧ください。
最優秀賞
優秀賞
入選
審査員総評
最優秀賞 「Chasing Sunset」 Rick Neves (Karioitahi Beach, New Zealand) |
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[審査員 嘉納] 画面から飛び出てくるようなインパクト。美しい自然の色とパラグライダーのコントラストの調和が見事です。太陽の光に照らされたものが黄金色に染まる時間帯を選んだことで、抜きん出た作品に仕上がっています。水平ではない構図も躍動感を表現するのに一役買っていますね。ひとつの絵として出来上がっています。大きな動きを感じさせるリズム感があり、静かそうな環境(一人であること、聴こえるのはさざ波の音とたぶん鳥の声、心地よい風を感じてそう)なのに動的。写真を見る人に楽しさと感動を与えることでしょう。何処から来て何処へ行くのか、といった物語を感じさせ、想像で遊びがふくらみます。この作品は募集テーマである下記の二つを必要十分に満たしています。 【テーマ】(1)ハンググライダー、パラグライダーが中心となって撮影された写真で一般の人の目を引きつける
(2)ハンググライディング、パラグライディングの楽しさ、素晴らしさ、そして身近なスカイスポーツであることを伝える 与えられたテーマを満たすのは当然かもしれませんが実はとても難しいことなのです。これからもこのような世界観を大切に、また素敵な写真を見せていただけたらと思います。
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[審査員 山本] とても気持ちの良い写真です。おそらく360度カメラで撮影したものだと思うのですが、カメラの特徴をとても良く活かしています。普通360度カメラで撮ると歪みやスティッチ(画像結合)部分が不自然になってしまうことも多いのですが、そういった部分が気にならない絶妙なアングルで書き出しており、センスを感じます。この場所でこのグライダーでソアリングするというのはパラグライダー技術も必要になると思いますが、余裕で乗りこなして楽しんでいるように見えます。また夕日とその光の当たり方もとてもいいですね。フォトコンテストの最優秀というとやはり一眼レフなどしっかりしたカメラで撮らないと、というイメージが強いかもしれませんが、このようなアクションカメラでも十分良い作品が作れるということを証明してくれました。
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優秀賞 「砂丘を飛ぶ」 近藤 洋 (鳥取県鳥取砂丘) |
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[審査員 嘉納] コンセプチュアルアートのようなイメージで構成された画面です。鳥取砂丘というロケーション、砂丘が画面の大部分を占めることで、写真家・植田正治の作品のオマージュにもなっています。(狙って撮られたと思いますが無意識なら驚きです)風紋や足跡をクローズアップしたり強調するような撮り方をするのではなく、あえて引きで撮影したところにセンスを感じます。贅沢を言えばもう少しこのシリーズのバリエーションを見たいところでした。主題となる被写体(パラグライダー)とそれを見ていると思われる人物を、画面上部の左右に ポツン ポツン と配置することによって「え?どういうこと…」と見る人に意外性と思考を与えるでしょう。左端の人は関係者なのか?無関係にも見えますし、小さすぎてよくわからないところももどかしいけど面白い。自然の景色は空・海・大地の三つでシンプルに構成されておりコントラストが気味よいです。パラグライダーの色も空色と砂丘の色に被っていて 「ただ其処にある」 的な、奇をてらった写真ではないのに「とても気になる。」そんな作品でした。
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[審査員 山本] これはもう写真家としてのエゴになってしまいますが、写真家・植田正治の作品を連想させる風景にパラグライダーをさりげなく入れるというアイディアに脱帽です。実際植田正治氏の作品を意識して撮られたのかどうかはわかりませんが、鳥取砂丘でパラグライダーをやっている写真を撮ろうとして普通はこのような構図で撮ろうとは考えないと思います。そこを敢えてパラグライダーはおまけ程度にして思い切って砂漠を画面いっぱいに写し、そして上部に少し青い海と空が入っているのもとてもよいです。鳥取砂丘でパラグライダーをしている写真は今まで何度も見たことがありますが、切り取り方ひとつで全くイメージが変わりますね。ただ、JHFフォトコンテストの趣旨に合っているかというと難しいところなので最優秀賞には届きませんでした。このようなチャレンジは僕としては大歓迎なので今後も攻めた構図で撮っていっていただきたいです。
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