2016年のハング・パラグライディングの動きを見ると、JHFフライヤー会員である平木啓子さんがパラグライダーにおいて目的地直線距離301km、磯本容子さんがハンググライダーにおいて同367.6kmの国際航空連盟(FAI)世界記録(女性)を樹立し、日本航空協会(JAA)から航空スポーツ賞を受賞しました。
また国際大会では、伊藤まり子さんがFAIパラグライディングアキュラシーアジア選手権においてアジア女子チャンピオンとなり、同ハンググライディングクラス5世界選手権では、日本チームがメダルを獲得しました。
さらに国内では、JHF主催の日本選手権などの競技会を順調に行うことができ、フライト技術の向上や普及に成果を上げました。
しかしながら一方で、重大事故も続いており、なかなか減少しないのが実情です。特に、パラグライダーや動力付きパラグライダー(以下、MPG)の海岸や河川における水難事故が多発しました。
事故の防止などの安全性の向上は、従来から取り組んできた課題ですが、2016年においては、「パイロット安全セミナー」を各地で展開したほか、「MPGパイロット安全セミナー」を新たに展開しました。また、補助動力副読本やパラグライディング教本基礎技術DVDの頒布などを行いました。さらに、教員などの資質の向上も重要な役割を担っているところから、教員検定員の研修制度などの一部改定も行いました。
こうした安全性の向上のための活動とともに、体験会などによるスカイスポーツの普及・振興活動は、各委員会や地域の正会員の方々、さらにフライヤー会員の皆さまのご理解とご協力のたまものと深く感謝しています。
新年も引き続き、国から認定を受けた公益社団法人として、JHF設立目的の柱となる「フライトの自由」を守るために、安全性の向上と普及・啓発などの事業に取り組んでまいります。今後とも変わらぬご指導、ご鞭撻をお願いいたします。
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