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1. | フライトは選手の責任において行うこと。 |
2. | フライトは使用する機材の運用限界内で行うこと。 |
3. | 使用機体の変更 ・使用機体を大会開始後に変更することはできない。万が一使用機体が破損した場合は、大会競技委員長の許可を得て変更することができる。 |
4. | 参加選手は航空法に基づき飛行すること。 |
5. | 参加選手は、アクシデントを起こした場合は即座に主催者に連絡しなければならない。連絡がなく救助が出た場合、救助の要請があった場合を含め、その救助費用は選手又はその家族が負担する(
ヘリコプターの要請費用を含む) 。なお、アクシデントを目撃したパイロットは可能な限りアクシデントの情報( 内容については33項参照) を大会主催者に伝えること。また、タスクを中止し、アクシデントの救助に協力したパイロットにはボーナスポイントが与えられる。ボーナスポイントは大会競技委員長が算定し、当該タスクの結果に反映する。 |
6. | 保護用具の使用 ・参加選手は、安全なヘルメット、効果のあるレスキューパラシュートを大会期間中装備しなければならない。
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7. | 健康管理 ・心身ともに良好でない場合はフライトしてはならない。
・フライトに支障をきたす薬物やアルコールを摂取してのフライトをしてはならない。 |
8. | 衝突回避 ・サーマルにはすでに旋回中のフライヤーと同方向に旋回するように入ること。
・飛行中、グライダーに構造上の問題が発生した場合すぐに飛行を取りやめること。 |
9. | 雲中飛行 ・雲中飛行は禁止とされ、競技役員、他の選手によって監視される。
・雲中飛行とは、グライダーの一部又はパイロットが雲により、第三者からの視界から消えたときのことを言う。 ・多くの選手が雲中飛行をした場合、競技委員長は競技を中止する場合がある。
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10. | バラスト ・選手は、水又は砂のバラストを使用することができる。バラストを投棄する場合は、他の選手、第三者に迷惑のかからない範囲で行うこと。 |
11. | 通信機器 ・飛行中は電波法に基づき、無線機を使用すること。
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12. | タスクコミッティーとその役割 ・タスクコミッティーは2名の参加選手と大会競技委員長からなる。
・タスクコミッティーはタスク内容を、安全面に注意を払いできる限りの情報を集め協議しその決定事項に関しては、選手全員の同意を求める必要がある。 ・タスクコミッティーはその日の気象予報に応じた、適切な飛行空域と、テイクオフエリアならびにタスクを決める
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13. | セーフティーコミッティーとその役割
・セーフティーコミッティーは、選手から3名選考される。 ・セーフティコミッティーはテイクオフ周辺を含めて飛行コース上が危険なコンディションになったときに、大会競技委員長にそれを連絡する。大会競技委員長はその情報を基にタスクを続行するかどうかを決めなければならない。ただしタスクを含めフライトを続行するかどうかの最終的な判断は飛行中のパイロット個人が下す。
・タスクコミッティーにより決められた当日のタスク内容が安全に行えるかどうかを確認する。 |
14. | ブリーフィング ブリーフィングにはジェネラルブリーフィングとタスクブリ−
フィングがある。 |
14-1. | ジェネラルブリーフィング 参加選手は、大会主催者が行うジュネラルブリーフィングに参加しなければならない。その重要なインフォメーションは、公式掲示板に掲示さわる。
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14-2. |
タスクブリーフィング ・タスクブリーフイングは気象情報、エリア地図を加味してテイクオフエリア付近で、参加選手全員に対して行われる。 ・ブリーフィング終了から、ウインドオープンまでは最低15分間の余裕を持たせる。ただし、予めタスクが決定されていた場合は最低5分の余裕とする。 |
15. | 結果の表示
・結果の仮発表は、原則として毎日19:00に公式掲示板に掲示される。ただし19:00に掲示できなかった場合は翌朝7:45に掲示する。 |
16. | ペナルティーおよび失格
・競技委員長は、競技者が競技規則に違反した場合、違反者にペナルティーを科すことができる。 ・ペナルティーの程度 a) 重大な違反はその日のタスクを失格(
0スコアー) とする。 b) スポーツ精神に反する行為は、大会失格とする。 ※ ペナルティーの例 ・雲中飛行を行った選手は、そのタスク失格(0スコアー)
とする。 ・ランディング報告義務違反は、そのタスク失格( 0スコアー) とする。 ・帰着申告義務違反は、そのタスク失格(0スコアー) とする。
・旋回方向義務違反は、1回目は警告、2回目はそのタスク失格(0スコアー) とする。 ・飛行禁止空域を飛行あるいはランディング禁止区域にランディングした選手はそのタスク失格(0スコアー)
とする。 ・ペナルティーは、当該ペナルティーが科せられた日の結果表に記載される。 |
17. | 不服申立て(
コンプレイン) コンプレインは訂正してもらうことが目的であり、抗議(プロテスト) を行うものではない。競技中何かに不満を持った場合、先ず担当役員にその処置につき援助を依頼する。その処置に不満がある場合、選手は競技委員長にコンプレインを行うことができる。このコンプレインは不満があった場合直ちに行わなければならない。仮発表に対するコンプレインは発表後30分(最終日においては10分)以内に行わなければならない。
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18. | 抗議(
プロテスト) ・コンプレインが受け入れられなかった場合、選手は抗議することが出来る。 ・抗議は、当該事由発生後30分( 最終日においては10分)
以内に供託金5千円を添えて書面で大会競技委員長に提出しなければならない。 ・供託金は、抗議が認められた場合は返却し、認められなかった場合は没収される。
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19. | 陪審員
大会主催者から独立した者2名とする。陪審員は提出された抗議を迅速に処理する。 |
20. | テイクオフ
・テイクオフエリアは大佐山PG用メイン(南東向き)と北向きの2箇所を使用する。 ・テイクオフ方法はタイムインターバルランチオーダーとする。 |
20-1. | タイムインターバルランチオーダー a.テイクオフは待機ゾーンとテイクオフゾーンに分けられる。又、テイクオフゾーンの前には優先ゾーンを設ける。テイクオフゾーンへ入るためには、選手は優先ゾーンに並ばなくてはならない。
b. 優先ゾーンへ並ぶためには、決められた間隔(例:10 分間隔)でゲート役員が意思確認をした際、優先ゾーンへ並ぶ意思を示した者が優先ゾーンへ進入することが出来る。同時刻に意思を示した選手が複数いた場合は、あらかじめ決められた優先順位順に優先ゾーンに並ぶ。一回のコールでレーンに入れる人数は優先順位の上位順に10名とする。また、一旦優先ゾーンへ並んだ選手は待機ゾーンへ戻ることは出来ない。(但し下記d.e.の項目によって待機ゾーンへ戻った選手を除く。また、d.e.の項目で待機ゾーンへ戻った選手の優先順位は消滅するものとする。)
c. 選手は優先ゾーンに並ぶ前に機体のラインチェックをすまし、GPSを補足させた上でハーネスを装着し機体を広げるとすぐにテイクオフできる状態でウエイティングレーンに入らなければならない。
d. テイクオフゾーンの選手は、優先ゾーンに選手が並ばなかった場合フリーテイクオフとなるが、優先ゾーンに他の選手が並んだ場合は、テイクオフディレクターの指示から30秒以内にテイクオフするか、待機ゾーンへ戻らなければならない。また、何らかの理由によってテイクオフクローズとなった場合、先頭の選手はオープン後60秒以内にテイクオフするか、待機ゾーンへ戻らなければならない。
e. テイクオフの失敗は2回まで許されるが、それでも失敗した場合はテイクオフゾーンを出て、待機ゾーンに戻る。再度のトライに時間がかかると思われる場合はテイクオフディレクターの指示に従う。
f. 優先順位は前日までの公式順位順とする。但し初日は受付にて抽選し優先順位を決める。 |
21. | テイクオフクローズ
テイクオフ前がフライト中の選手で混雑して安全上問題がある、あるいは気象条件がテイクオフに適さないとテイクオフディレクターが判断した場合は一時的にテイクオフをクローズすることがある。
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22. | リスタート
タスクがスピードランの場合、スタートラインをクロスして、次のパイロンをクリアーした後、再度スタートラインをクロスし直してリスタートすることは出来ない。
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23. | リフライト
・リフライトの可否ならびに方法はタスクごとに決定する。 |
24. | 最終スタート時刻
タスクがスピードランのとき、最終スタート時刻を設定する。この時刻を過ぎてタスクをスタートした選手のスタート時刻はこの最終スタート時刻にスタートしたものとみなす。 |
25. | スタート GPS記録により鉛直方向のシリンダーで作られるラインをクロスすることで確認され、2種類の方法が用いられる。
a) 選手個々に空中からスタートラインをクロスする。この場合指定されたスタートラインを最後にクロスした時間が計測される。この場合スタートラインは次のターンポイントの
大きなシリンダー(例えば、テイクオフはスタートパイロンから10km地点にあり、スタートの計測はスタートパイロンの9kmシリンダーに最後に入った時となる)で、ラインをクロスして入った時点から計測が始まるか、あるいはスタートラインは小さなシリンダー(デパーチャーポイントを中心とする半径200〜400mシリンダー)で、時間の計測はセクターを最後に出た時から始まる。
b) 決められたスタートオープニングタイムに時間計測が始まり、パイロットはそれ以降にスタートラインをクロスしていかなければならない。スタートラインは、a)の場合と同様な、大きなシリンダー、又は小さなシリンダーを採用する。
スタートの方法は、タスクブリーフィングで細かく発表される。 |
26. | ゴール ゴールは仮想(GPS上)のセクターで、最後のターンポイントからゴールポイントを結ぶ直線と直角に交わるゴールポイントを中心にした200〜400mの直線(ゴールライン)、またはゴールポイントを中心とする半径200〜400mのシリンダーを用いる。 |
26-1. | ゴールライン
ゴールラインの定義: 最終ターンポイントとゴールポイントを結ぶ直線と直角に交わるゴールポイントを中心にした200〜400mの直線(ヴァーチャル)とする。
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26-2. |
ゴールの手順 選手はGPS上のゴールラインをクロスしなければならない。タイム計測はGPSで記録されたデータを採用する。 |
27. | タスククローズ時刻
・タスクを集計する最終時刻は、タスクブリーフィングで発表され、タスクボードに掲示される。 ・タスククローズ時刻後のフライトには得点は与えられない。
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28. |
ランディング報告 ・ランディング報告は選手の安全確認をするために設けられ、ランディング報告時刻までに選手はランディング報告をしていなくてはならない。
・報告には携帯電話などを用い、主催者が必要性の無い捜索を行わないように配慮しなければならない。また、役員による回収を待つか自力で戻るかを大会本部に告げる。
・指定ランディング場に降りなかった選手は誠意を持って対応すること。被害が出た場合は個人の責任で対応すること。また、ランディング場所を特定するためにランディング後直ちにGPSでマークし、その座標をタスクレポートに記入すること。
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29. | 帰着申告 帰着申告は、大会参加の意思を示した選手全員が本人自ら行わなければならない。
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30. | タスクの種類 |
30-1. | RACE
TO GOAL( ゴールレース) ・目的はゴールを最初にクリアーすること。スタート時刻は全ての選手に対して同一である。 ・スタート方法は空中からの一斉スタートを用いる。 |
30-2 | SPEEDRUN
TO GOAL(スピードラン) ・決められたコースを、最短時間で飛行したものを1位とすることを目的とする。 ・スタートは、選手が最後にスタートラインをクロスしたときとなる。
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31. | 大会、タスクの成立条件 |
31-1. | ミニマムディスタンス ・この大会でのミニマムディスタンスは、3.8kmである。 |
31-2. | タスクの成立条件・タスクの成立条件は、次の3項目が全て達成されたときである。
a) メインテイクオフのゲートオープン時間がX分、北テイクオフのゲートオープン時間がY分であった場合、(2X+Y)分がそのフライトでの参加人数以上になったか、あるいは参加選手全員(
途中棄権を除く) がテイクオフした。 b) 参加選手の20% 以上( テイクオフしなかった選手を含む) がミニマムディスタンスを超えて飛行した。
c) 1名以上の選手が20km以上のフライトをし、なおかつ上位10名の総飛行距離が128km以上となった(20km級以上で の成立)。あるいは1名以上の選手が10km以上フライトし、なおかつ上位10名の総飛行距離がトップの飛行距離をZkmとしたときに(Z+0.6Z×9)km以上となったとき(20
km級未満での成立)。 |
31-3 | 大会の成立条件 ・タスクが1本成立した時点で大会は成立する。ただし、日本選手権としてはタスクが2本成立した時点とする。
・大会順位は成立したタスクの合計点で決定する。 |
32. | タスクキャンセルとタスクストップ
競技開始後に、天候が急変し、競技委員長が競技を続けることが危険と判断した場合に、競技委員長はタスクをキャンセルすることができる。タスクキャンセルは競技委員長が無線で連絡する。ただし、タスクがRACE
TO GOALの場合で少なくとも一人のパイロットがゴールに達している場合はタスクストップとし、31-2項が満たされていた場合にはタスクは成立する。 |
33. | パイロットの救助
選手は、ランディングしたならばすぐにグライダーを絞らなければならない。グライダーを開いたままにしておくということは" 救助の要請" を意味する。アクシデントを確認した選手は、次に挙げる要領で、無線を使ってできるだけ早く大会本部に報告するべきである。
・自分のパイロットナンバー ・アクシデントの発生場所 ・位置の特定( GPSコーディネートを用いて) ・アクシデントを起こした選手の名前、パイロットナンバー
・アクシデントを起こしたパラグライダーの色、種類など |
34 | スコアーリングと計測方法
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34-1. | 距離の測定 ・GPSのトラックログを用いた距離測定は、0.1km単位で切り上げられる。
・特に断らない限り、ベストポジションを採用する。 |
34-2 | 所要時間の測定 ・原則として、時間はGPS時刻をもとに秒単位で計測する。
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34-3 | 得点計算式(
PJLフォーミュラー) ・フライトの得点の計算式は次のもので、小数点以下第1位を四捨五入し整数で表す。 ・フライトの最高得点は1000点とする。
( RACE TO GOALの場合) 距離得点=1000× ( 1−g) × ( D/Dmax) 時間得点= 1000× g×
{ Gl− Ss) / ( G2− Ss } ^3 総合得点= 距離得点+ 時間得点
( SPEED RUNの場合) 距離得点=1000×
( 1−g) × ( D/Dmax) 時間得点= 1000× g× ( Tmin/ T)^ 3 総合得点= 距離得点+ 時間得点
Nf
: ゴールした選手数 Nto: そのフライトに参加の意思表示をした選手数 D : 本人のフライト距離 Dmax: そのフライトにおける有効な最長距離
Ss : 一斉スタート時刻 Gl: 最初の選手がゴールした時刻 G2 : 本人のゴール時刻 T:本人のフライト時間 Tmin:そのフライトの最短時間
g= 0. 6× √ ( Nf/ Nto) とする。 ただし、タスクが20km級未満で成立した場合には、総合得点にそのタスクのトップ選手のフライト距離を20で割った数値
を2乗した係数をかけるものとする。 |
35. | タスクの証明 ・飛行の証明は全てGPSのトラックログで判定する。
・参加選手は少なくともひとつのGPSを装備すること( 使用できる機種は主催者の指定しているもの) ・参加選手は、GPSを正しいパラメーターにセットすること。
・参加選手は、帰着申告の際その日の飛行のトラックログをGPSからダウンロードすること。 |
35-1. | GPSログの原則
・タスク証明のデータソースは各選手が使用した一つのGPSのトラックログに限られる。二つ以上のGPSログを繋げてひとつとすることはできない。 ・ファイルや、外部からGPSにダウンロードしたもの、その他のデータソースはタスク証明のデータソースとしては使用されない。指定メーカーのデータロガーのデータもタスク証明のデータソースとして使用されるが、デー夕ロガーのデータソースの有効性を確認するために、そのデータロガ一に接続していたGPSのトラックログを求めることがある。
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35-2. | 有効なGPSデータ
有効なトラックログとは ・トラックログは少なくとも2分間、5ポイント以上の連続したものがターンポイントのセクターの前後に残っているもの。 ・トラックログは少なくとも2分間、5ポイント以上の連続したものがスタートセクターの前後に残っているもの。
・時間のデーターが残っているもの。トラックログは20秒以下の間隔の連続したものが望ましい。 |
35-3. | GPS判定の基準 ・スタートラインをクロスした証明、ターンポイントセクターに入った証明は次に挙けるようなトラックログが残っていなければならない。
・通常のシリンダーセクターの中に残るポジション。 ・スタートラインをはさんだ連続した2個のポジション。 ・MARKされたポジションは証明には使わない。
・RACE TO GOALのタスクの場合スタート時刻には5秒の誤差を認める。 |
35-4 | トラックログの義務 飛行空域に制限がある場合は、GPSのトラックログでその空域への侵入を判断する。その場合はその日の飛行全体を連続されたトラックログで記録する義務がある。 |
35-5 | GPSの操作方法の習得義務
・パイロットはバックアップ用に複数のGPSやデータロガーを同時に使用しても良い。 ・一連のフライトは一つのGPS又はデー夕ロガーに記録されていなければならない。 ・パイロットはGPSとデータロガーを正しいパラメーターにセットしなければならない。
・パイロットは前のタスクのデータを成績が確定するまで消去してはならない。 ・提出したトラックログで正しく判定されなかった場合は、別のトラックログを提出することができる。ただし、そのトラックログを記録したGPSやデータロガーの製造シリアル番号は、事前に大会主催者に届け出たものでなければならない。
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35-6. | 不正確なGPSトラックログのペナルティー ・スタートポイントのミス=0スコアー
・連続したトラックログが要求されていてトラックログが連続していない場合=0スコアー ・ターンポイントのミス=ベストポジションを取り、距離得点が与えられる。
・ランディング後にGPSのトラックログを記録しつづけて移動するなどの行為によりベストポジションの検出が不可能となった場合=ランディング直前のターンポイントまでの距離がフライト距離となる。
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36. | その他この競技規則に記載されていないことに関してはパラグライダージャパンリーグ規定による。
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