もうすぐ春、そしてXCシーズン、ゴールデンウイークと連休に近づき、フライトを再開される方などが増えてくる時期になります。また、フライトはされなくても地上練習(グラハン)だけと言う理由で、身近なスペース、公園などで機材を扱い重大事故に繋がることもあります。
グラハン、モーター機材の試運転などはスクールエリア、クラブエリア等でできる限り行うようにしてください。
『2月25日に残念な重大事故が発生しました』
北海道にて、モーターパラグライダーのフライヤーがエンジンの始動確認だけだと思われますが、始動時に頭部とプロペラが接触し、死亡事故が発生しました。
エンジン始動時による重大事故は近年、多発しています。ベテランによる大事故も発生しています。気を抜かないようにエンジン始動時には細心の注意を払って作業を行ってください。
『今回の事故に伴う問題点』
・単独行動
(事故時、アドバイスなど単独だと誰の助言もなく、万が一の対応ができない)
・雪面でエンジン始動
(滑りやすい状況だったかもしれないが、単独では尚更、雪面上でのエンジン始動はリスクが高い)
・プロペラガードを取り付けていない
(プロペラガードがあれば、死亡事故を防げたかもしれない)
・スロットルグリップ側の手でフレームを押さえていたかも
(万が一の場合、スロットルを緩めることができなくなる)
・パイロット証取得後間もない時期
(経験が浅く、慣れ始めの安易な行動が大事故に)
★★★今一度再確認のお願い★★★
・エンジン始動前に必ず行うこと。
1)スロットルワイヤーの動作確認
・摩擦抵抗は増えていないかどうか?
・砂、土等の細かなゴミ、錆の影響などは問題がないかどうか?
・キンク(折れ曲がり、屈折)がしていないかどうか?
2)エンジンユニットの始動時の体制
・両手でサポートすると、万が一エンジン回転が上がると、エンジン停止ができなくなる。
・スロットルレバーを持って、エンジン始動する場合には、スロットルレバーの反対側の手と膝等を使って
体の体重を利用してサポートさせること。
・スロットルレバーを持たない場合には、エンジンの回転が上がった時でも停止スイッチをすぐに操作でき
る場所に配置すること。
・背負ってからエンジン始動を行う方法は一番の安全対策
3)台の上では絶対にエンジンを始動させないこと。
※スクールによってはエンジン始動場所が、安全策として決められているところもあります。
『2018-19年度版MPGパイロットセミナー資料』
・3月上旬にMPGパイロットセミナー資料改訂版が出来上がります。各県連、スクール、クラブ等で全国的に講習会等で講義が行われます。最寄りで開催される講習会へ参加するようにし、安全対策を取り、楽しくフライトを行うようにしましょう。
安全性委員会・補助動力委員会