JAPAN HANG&PARAGLIDING FEDERATION
フライヤーサポートデスク・連盟からのお知らせ

第2回のテーマ「ハンググライダー、パラグライダー、モーターハンググライダー、モーターパラグライダーの楽しさ、美しさを表現」した作品248点が全国からお寄せいただきました。空撮部門および地上撮影部門どちらにおいても、いづれも優劣つけがたいすばらしい作品でした。審査員による慎重な検討の結果、空撮、地上撮影両部門共通の優秀賞として2点、空撮部門優秀賞2点、地上撮影部門でハンググライダー賞とパラグライダー賞を各1点、そして両部門の入賞作品として7点を選出させていただきました。ご応募ありがとうございました。

優秀賞(共通) 優秀賞(空撮) 地上ハング/パラ賞 入選(空撮/地上) 審査員総評

優秀賞(共通) 「空を夢みて!」 加藤文博  (兵庫県丹波市青垣町)
優秀賞(共通) 「海風を受けて」 平田晃一  (岡山県渋川海岸)

受賞作品 審査員評
優秀賞(共通)
「空を夢みて!」
加藤文博
 おなじみ加藤さん、見事な構図です。レンズの選び方もいいですね。被写体の女性がなぜタイヤの上に乗っているのか、すごく気になります。天気の良さ、 カラフルなパラが楽しげな雰囲気を醸し出していまね。 [嘉納]
 真っ青な空の下に、色とりどりのキャノピーが立ち上がっています。全体的に色があざやかで、見ていて気持ちのいい作品となっています。 後ろの人たちがみんなカメラに背中を向けているのに対して、手前の女性だけ体がこちらを向いているのも良いですね。ただのグラハン(立ち上げ練習)ではなく、タイヤに乗ってバランスをとっているのがとても 楽しそうです。パラグライダーが好きな気持ちが伝わり、とても好印象です。 [山本] 
優秀賞(共通)
「海風を受けて」
平田晃一
 夕暮れ時の海岸、沖に見える大橋、砂浜の陰影とロケーションは最高です。開いたパラの上部が少し照らされ、三日月状の影がそっくりフレームに入っているのはよく 計算されています。とてもきれいな写真ですが、左右対称すぎるので何かもう一声ほしいところです。 [嘉納]
 真上に立ち上がったキャノピー(翼)と砂浜に写ったキャノピーの影にはさまれて、夕日に照らされた海面の光の中にシルエットとなった操縦者が写っています。 砂浜で立ち上げの練習をしているのでしょうか?砂浜に他に何もないのがいいですね。ぱっと見できれいな写真です。 典型的な日の丸構図ですが、だからこそおもしろい作品となっています。 [山本] 

優秀賞(空撮) 「空中散歩」 加藤文博  (兵庫県丹波市岩屋山)
優秀賞(空撮) 「厳寒の空」 近 洋平  (北海道サロマ湖上空)

受賞作品 審査員評
優秀賞(空撮)
「空中散歩」
加藤文博
 はじめて空を飛んだ!ような楽しさが伝わってきます。被写体の選び方も適確で、自然に目がいきます。惜しむらくは背景が平凡すぎることでしょうか。こればかりは 飛ぶ場所や撮影のタイミング、運もありますのでもどかしいところですが、それさえクリアすれば最優秀を取れたのではないかとさえ思います。ご職業柄、撮影の機会は誰よりも多いと存じますので、誰も見たこと ないアングル、感動的な写真を次回は期待しております! [嘉納]
 一脚か何かにカメラを取り付け、上から撮る構図はよくあるパターンです。しかし、カメラの向きや二人乗りのお客さんの位置、ラインの位置などが良いバランスで撮れている一枚です。 何よりお客さんの爽やかな笑顔で、パラグライダーで飛ぶ楽しさを伝えられる作品となっています。 [山本]
優秀賞(空撮)
「厳寒の空」
近 洋平
 飛んだ場所の勝利です。最初「流氷?」と思いましたがまだらに凍ったサロマ湖なんですね。影もきれいに写りこんでいて、寒そうなのにのどかな雰囲気がいいですね。 この先はどんな風景なのか?どこを飛んでいくのか?続きが気になる写真です。画面の色構成がトリコロールなのもオシャレですね。狙ってないかもしれませんが、大自然と人間と科学をダイレクトに表現している ように感じます。 [嘉納]
 撮影地サロマ湖とのことなので、下に見えるのは流氷ではなく湖に張った氷ということなのでしょうか?いずれにせよ、限られた地域でしか見れない景色をバックにうまく モーターパラグライダーを入れて写しています。これだけ寒い中で飛ぶにはかなりの防寒が必要で、グローブもかなり厚く、空中でのカメラの操作も難しいはずです。気合いの入った一枚です。 [山本]

地上 ハンググライダー賞 「秋空へテイクオフ」 山田宏作  (宮崎県都城市)
地上 パラグライダー賞 「お供を連れて」 渡辺芳子  (福島県田村郡小野町夏井千本桜)

受賞作品 審査員評
地上
ハンググライダー賞
「秋空へテイクオフ」
山田宏作
 太陽を背に飛び出すハンググライダー、それを見守る人々…、青い空、エッジの効いた木の影。それよりも何よりも気になったのが右手に持ったコンビニ袋のような ビニール袋(笑)。ハンググライダーでちょいと買い物に、といういでたちが笑いを誘いました。座布団三枚差し上げたいです。 [嘉納]
 飛び立つハンググライダーをうまく下から捉えました。あえて逆光での撮影で太陽の光を活かしていますが、フラッシュを使って日中シンクロさせてもおもしろかったかもしれません。 ハンググライダーの作品は少ないので、次回の作品も楽しみにしております。 [山本]
地上
パラグライダー賞
「お供を連れて」
渡辺芳子
 なんとも季節感にあふれた楽しい写真です。小川に映った桜のピンクや出店の赤や青が風流です。桜の下の黄色い花はアクセントで効いてますね。春の空を渡ってくる パラと鯉のぼりがなんとも漫画チックで面白い。もう少し大きく写ってたら、と思いますが現実は難しいですね。 [嘉納]
 桜の咲き誇る中で、鯉のぼりをぶら下げて飛んでいるモーターパラグライダーを写した作品です。鯉のぼりを付けて飛んでいるモーターパラグライダーを写した作品は他にもあったのですが、 桜が入っている事でインパクトのある作品となりました。ただ、車や屋台など余計なものも写ってしまっているので、もっとズームにして飛んでいるパラグライダー、後ろの森の緑、桜のピンク、空の青の部分を 切り取って写していたらさらによい作品になったかもしれません。 [山本]

入選(空撮) 「虹の翼」 十河真弓  (沖縄県石垣市)
入選(空撮) 「竜、発見 !! 」 會澤和則  (茨城県常陸太田市天下野町)
入選(地上) 「沖縄パラソル」 井藤志暢  (沖縄県南城市知念岬公園)
入選(地上) 「ボクも、きっといつか…!」 矢野佐知江  (山梨県都留郡山中湖村大平山)

入選(地上) 「落陽に舞う」 忽那博史  (愛媛県伊予市双海町上灘)
入選(地上) 「早く飛びたいな」 望月正晴  (静岡県富士宮市猪之頭)
入選(地上) 「さぁ、始めるぞ!」 北川隆司  (岡山県笠岡フライトエリア)

審査員 総評
嘉納愛夏

Photographer
 地上撮影部門の応募がかなりありましたが、その分空撮が寂しくなってしまったようです。また、応募の規定を守っていない方が少なからずおられました。出力サイズは最低限守るべきですし、 プリントした写真を三つ折で送ってきた方も…。 写真の内容的には前回よりバリエーションに乏しくなったかな?という印象です。全体を通して工夫を凝らした写真が極端に少なかったです。空撮部門の層が薄く なっているので、入賞を狙うなら確率的に次回は空撮に応募するのが早道かもしれません。ソフトで加工した写真も受け付けていますので、デザインチックな写真も増えてほしいと思います。
山本直洋

Aerial Photograher

 今回、残念ながら最優秀賞の該当者はいませんでした。全体的に、前回よりもおとなしい作品が多かったように思います。構図やアイデアは良いのに画質が悪く、 残念ながら選考に残らなかった作品もいくつかありました。ただ、全体の平均値で考えると前回よりも写真自体のクオリティーは上がっているように感じます。 構図の決め方が得意な方はカメラとプリンタの性能アップを、写真自体のクオリティーに問題ない方は構図に独創性を持たせた撮影にチャレンジしていただければ、さらに素晴らしい作品ができると思います。 次回、さらにクオリティの高い作品が集まる事を期待しています。

安田英二郎

JHF副会長
 第2回フォトコンテストに、たくさんの方々からご応募いただきまして、ありがとうございます。 美しい写真が増えて受賞作品を決めるのが難しくなりました。 ハングやパラの写真がいろいろな場面で使われて露出が増えることは、フライヤー増加につながります。素晴らしい作品を今後も期待しています。


©2004-2014 Japan Hang & Paragliding Federation  All rights reserved