レポート:櫻井美穂(栃木県)■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 

 やっと好きな季節、秋がやってきた……読書の秋。
食欲の秋。睡眠の秋(?)。そしてフライトの秋!
最高のコンディションが期待される時期、10月11
日から13日までの3日間、秋田県北秋田郡田代町米
代川河川敷エリアにおいて、第7回JHFモーターパ
ラグライディング選手権大会が開催された。
 私個人としては5回目となる大会。一つの節目とし
て、遠距離も何のその!入賞を目指し気合充分で秋田
県に向け出発した。第1回栃木大会の時には、出場者
のフライト技術も……で、大会進行がおぼつかない状
況だったが、年々参加人数の増加に伴いフライト技術
も向上し、大会が円滑に進むようになってきたので、
この第7回大会が楽しみだった。紅葉も始まっている
という話を聞いて、冬支度をしっかりしていったが、
予想を思いっきりはずされた。

 関東よりも暖かく、いや、暑くなりそうなくらい。最高の天気に最高の東寄りの風。
半袖でもいけそうなコンディションに恵まれ大会会場へ。出場者数35名。初めての
出場の方もいれば、「あ〜今年もお会いしましたね!お元気でした?」と毎年出場の
方もいる。そして、今年はMPG界が待ちに待った女性の出場者が、私の他に2名。
MPG特有の和気藹々ムードが、より盛り上がりを見せていた。
 第1日目は競技。これまでのスピードを競うものではなく、災害支援の要素を取り
入れたタスク。タスク1は、スタート地点Aから東へ約6kmのB地点へフライトし、
ターゲットへシューティング(支援物資に見立て軍手を丸めたボールを投下)し、遭
難者に見立てた人形を発見して着ている服の上下の色を見て、次は北へ約6kmのC
地点へ。高度50mでエンジンカットしターゲットにランディング。遭難者の服の色
を申告。再びC地点から離陸しA地点へランデイング。さらにセットタイム競技が組
み合わされた。
 初めてのタスクで首位に立ったのは、初参加の野口さん。2位は同点で菅原さんと
石橋さん、4位に真藤さん、5位は岩田さん、塚部さんが6位だった。午後のタスク
2は、タスク1のCを省きA地点とB地点を往復するセットタイム競技。2本目のト
ップは岩田さん。2位に関口さん、3位は佐々木さん、菅原さんは4位になり、5位
に真藤さん。そして6位が私、櫻井だった。
 2タスクともスピードレースではなかったので、気持ち的に慌てることもなく、落
ち着いて競技に打ち込むことが出来た。それよりも本当に天気・風・サーマル(?)
とも最高のコンディション。時間的にも余裕のある競技内容。そして、かの白神山地
も眺めることが出来る、紅葉が始まった素晴らしい秋田の大地。「ああ、楽しかった
し、素晴らしい景色だった!」と言わずにはいられない程だった。
 お楽しみのウェルカムパーティも老若男女問わず大盛り上がりを見せ、翌日に。
2日目は競技ではなく、思いっきり紅葉の秋田を楽しむクロスカントリーだった。普
段狭い所で音を気にしてフライトしている私達にとっては、正しくMPGを心の底か
ら楽しめるフライトだった。
 3日目は教員講習会のため、この2日間で大会は終了となった。本当に秋真っ盛り
の秋田を堪能できた2日間。結果なんてどうでも……いやいや、そうは、やはりいき
ません!
 総合優勝は、岩田さん。第1回の栃木大会以外は、参加したすべての大会で入賞し
てきた実力者が、遂に王者君臨!賞状、トロフィー、楯に続き賞品の授与。これが、
見た人みんなの度肝を抜くほどすごかった。「あきたこまち新米」30kg。マウン
テンバイク。りんご1箱。女子優勝も同じ賞品にプラス女性の特権か?フライトスー
ツ付き。何とか私、櫻井が獲得。(ホッ……)
 来年は、より技術の向上、出場者数の増加、特に若い女性の(ここが最大のポイン
ト!)の出場者が増えてくると思うので、現状に甘んじることなく、私自身も、より
腕に磨きをかけていきたいと思うし、「MPGは明るく、楽しく、安全に!周りの人
に絶対に迷惑をかけないで!」をモットーに大切にフライトをし、たくさんの人達に
MPGの素晴らしさを広めて、来年の大会の出場者を増やすお手伝いが出来たら……
と、心に強く思っている。
 最後に、大会スタッフの方々へ。本当に楽しくて充実した素晴らしい大会だったと
思っています。MPG大会って、やはりこうだよな〜って感じるものでした。本当に
お世話になりました。そして、ありがとうございました。
 
 
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