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- ●JHF活性化対策/補助動力委員会への諮問に関する
- 補助動力委員会の見解 【平成15年11月15日】
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- 平成15年6月5日付けの諮問について、補助動力委員会の見解を述べるとともに
- 今後の方針について委員会としての要望(別紙)を提言させていただきます。
- まず初めに、日本航空協会ならびに日本マイクロライト連盟との合意により、正式
- 文書として存在する「但馬合意覚書」を記載させて頂きます。これは諸先輩方の努力
- により、将来のJHF補助動力活動に支障のないように残していったものです。存在
- する協定文書はこれしかなく、廃棄・改訂等も一切なく今も有効です。
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- 但馬合意覚書(JAA/JHF/JMLの合意文書)
- 財団法人日本航空協会副会長 平沢秀雄
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社団法人日本ハンググライディング連盟会長 渡邉敏久
- 日本マイクロライト連盟会長 大谷演慧
- 一、(財)日本航空協会は大谷会長よりの正式な申し出により、日本マイクロライト
- 航空連盟内にフットランチド部会が設立されたことを認める。
- ニ、上記により、マイクロライトフットランチド日本選手権を公認する。世界選手権
- への出場権も認める。
- 三、(社)日本ハンググライディング連盟の補助動力ハンググライディング・パラグ
- ライディングの活動は引き続き現行どおりとする。
- 四、(社)日本ハンググライディング連盟が開催する、補助動力付パラグライディン
- グ日本選手権を公認する。(但し、ニによりPPG世界選手権への出場権は認め
- ない。)競技内容は、補助動力による上昇、移動、高度維持、補助動力カット後
- のグライディングを基本とする。
- 五、日本国内法制度上の適用について、フットランチド・マイクロライト機のパワー
- ド飛行の取り扱い、補助動力付ハンググライダー・パラグライダーによる滑空飛
- 行の取り扱いについて、日本航空協会は運輸省の指導をもとにその線引きを明確
- にするよう努める。
- 六、(社)日本ハンググライディング連盟の補助動力ハンググライダー・パラグライ
- ダー以外のフットランチド機は日本マイクロライト航空連盟が統括する。両連盟
- は各々機体にマークを付けるなどの工夫をして、それぞれ責任をもって管理する。
- 七、安全について共通する事項があれば協議し、解決につとめる。
- 平成9年9月10日/航協第9−127
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- 7.補助動力委員会関連
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- ●JHFとして補助動力の見解を明確に
- 補助動力とはトーイング、エアートーイングも含め高度獲得のために行う補助的な
- 動力のことである。JHFは本来、滑空、滑翔飛行によってフライトを行う団体であ
- って、主動力でフライトを行う団体ではない。しかしながら、FLMとのからみもあ
- り、競技会などは主動力としての競技内容が含まれている。今後、JHFとして補助
- 動力として技能証認定を行うのか、主動力飛行も含めた技能証認定を行うのか、方針
- を明確にする必要がある。JHFとしての方針を検討いただきたい。
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- 【補助動力委員会の見解】
- 最初の諮問について、まず前述の但馬合意覚書を引用します。その第三項「(社)
- 日本ハンググライディング連盟の補助動力ハンググライディング・パラグライディン
- グの活動は引き続き現行どおりとする。」となっています。
- 現JHF役員で当時を記憶されている方は思い出してください。1997年以前、
- 補助動力委員会は「PW委員会」と称していました。PW委員会とはその名の通り、
- パワード委員会であり、パワーユニットを使用したフルパワーのPG・HGの運用を
- 活動の主眼としていました。当時のJHF機関誌がすべてそれを記録しています。
- 1997年7月11日、日本マイクロライト連盟にFLMド部会が設立され、日本航空
- 協会が承認したことにより、その活動の線引きをしたのが前記の但馬合意覚書です。
- そこで「JHFの活動は引き続き現行どおりとする。」とは、PW委員会が行って
- きた活動の継続を意味します。補助動力技能証規程は、当時の内容を引きずって未だ
- にフルパワーによる課程が80%を占めています。ご確認ください。平成12年に発
- 布された現規程以前はフルパワーローパスに相当する内容もありました。
- ただし一般競技については、FAIカテゴリーに沿って次のような内容で実施する
- ように勧告されました。それが但馬合意覚書第四項「(社)日本ハンググライディン
- グ連盟が開催する、補助動力付パラグライディング日本選手権を公認する。競技内容
- は、補助動力による上昇、移動、高度維持、補助動力カット後のグライディングを基
- 本とする。」という内容です。ここで言うフライトスタイルは競技上のことであって
- 日常のフライト活動を示したものではありません。
- 第一の諮問の中に「JHFは本来、滑空、滑翔飛行によってフライトを行う団体で
- あって、主動力でフライトを行う団体ではない。」という間違った答申を出したのも、
- 前記但馬合意覚書第四項を誤って解釈したものと判断します。活性化対策委員会にも
- 落ち度はないとは言えませんが、あまりにも全体の流れを理解していないことに苛立
- ちを感じます。
- 昨年末、補助動力技能証を改訂しMPG技能証を新設しました。活性化対策委員会
- の答申「今後、JHFとして補助動力として技能証認定を行うのか、主動力飛行も含
- めた技能証認定を行うのか、方針を明確にする必要がある。」にお答えします。今後
- も従来通り、PG補助動力は高度獲得のための技能証であり、新設MPGパイロット
- 証はフルパワーによる運用に適した技能証です。これは「PW委員会」として活動し
- てきた実績を踏襲するもので、練習生技能証を廃し元に戻したと言えます。
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- ●FLMとの協調による早急な騒音問題解決
- 団体に所属していないMPGフライヤーが問題を起こす例が多いようだ。JHFに
- もFLMにも属さないフライヤーへの啓蒙活動の実現化のために、都道府県連盟とF
- LMの窓口を新設し、苦情のあった地域に対応できる協力体制の構築が望まれる。
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- 【補助動力委員会の見解】
- 騒音問題を「FLMと協力して解決しなさい」との諮問は、現況に合っていないと
- 思います。現在FLMには、このような活動をする部署は存在しません。「都道府県
- 連盟とFLMの窓口を新設し」とはどういう形態なのか具体性が分かりません。
- 「JHFにもFLMにも属さないフライヤーへの啓蒙活動の実現化」に関しては、
- 既に着手しています。MPG技能証を新設したことにより、FLMからの移行を含め
- パワーフライト活動100%のフライヤー体系を確立しました。両組織に属さないが
- 相応の技術を有し、しかもクラブリーダーとしての実績も備わった全国の実力者に対
- し、移行認定を呼びかけることにより多くの賛同を得ました。
- そもそもMPG部門の独立は、乱れるフライトモラルに対して統一意識を根づかせ
- るために着手しました。表向きは「JHF技能証体系の整合性」を謳っていますが、
- 真の目的はエンジン付きモーターパラ界の統一です。そのためには、JHF・FLM
- どちらにも属さないモーターフライヤーをも取り込む所存で実施しました。
- さらに現在、MPGパイロットのメーリングリストを準備中です。これは登録者の
- 一人がメールを出すと登録者全員にそのメールが配信されるシステムです。登録者と
- はもちろんEメール所有のMPGパイロットです。
- 騒音問題あるいは各種の苦情について、これまでは、地域=JAA=JHFと通報
- が入った場合、そこから先の連絡網を持っていませんでした。JHFからの警告は、
- モーターフライヤーの反論も聞くことができないまま、無用な犯人探しのようになっ
- てしまうことが多々有りました。今後は迅速なアナウンスと堅固な横の繋がりを構築
- することにより、先進的な連絡網でこれらの問題に対処していく所存です。
- そのためにも、一人でも多くJHF傘下の所属を増やすことを心がけて行きます。
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- ●FLMとの統一化を図る/活動内容が同じで双方のシステム存在が不合理
- 所属するフライヤー数を考えてみても、組織力を考えてみてもJHFが勝っている。
- しかしながら、FLMはあくまで主動力という立場であり、JHFの補助動力という
- 立場とは接点が異なると考える。したがって組織の統一化は無理であるが、騒音対策、
- ロンリーフライヤー対策などでは十分協調できるのではないか。また保険制度の統一
- というのもメリットがあるのではないかと考えられる。今後も、さらなる協調を目指
- し、交流を深めなければならない。
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- 【補助動力委員会の見解】
- この諮問には無理があります。まず何度も述べているようにFLMには組織があり
- ません。FLMのホームページを見ると組織表があり、担当者が名を連ねていますが、
- 何の活動もなく会議もありません。FLM事務局は差し障りのない名前を、当人の承
- 諾の得て掲載しているだけにすぎないことをご理解ください。
- 日本マイクロライト連盟にFLM部会が設立された経緯について、今更蒸し返して
- も仕方がないことですが、当時JHFはフライヤー登録移管の推進に集中しており、
- 半ば強引とも思えるFLM部会設立に対して賛成も反対もしませんでした。「JHF
- の活動は引き続き現行どおりとする。」という確約を得て「そちらはどうぞお好きに
- おやりなさい。」という柔軟な態度をとりました。
- あえて言わせていただければ、DKという後ろ盾が無くなった今、いつ消滅しても
- おかしくないFLMという組織に、なぜ「さらなる協調を目指し、交流を深めなけれ
- ばならない。」のか理解できません。
- さらに安全性委員会阿部委員長の提言では、日本にクラスRという組織がある以上
- JHFは補助動力部門を閉鎖し「山崎委員長自らFLM組織に出向いて(所属して?)
- とりまとめて頂きたい」との申し入れもありました。まったく理論と実際が噛み合っ
- ていません。そもそもなぜそこまで、FAIのクラスRに従順になるのか不思議です。
- クラスRは所詮民間団体FAIの競技カテゴリーであって、日常における活動(非競
- 技)は、国によって対応はまちまちです。このカテゴリーを守らぬ日本はケシカラン
- 除名するという話でもないはずです。
- まして、MPGに限らず競技を目的としてフライトしている愛好者はほんの一握りで、
- 大半の愛好者はレジャースポーツとしてのフリーフライヤーが90%と推察されます。
- それをすべてFAIの競技カテゴリーという枠に組み入れて統括する意味がどこにあ
- るのでしょうか。
- そもそも、FLM所属フライヤーとJHF所属フライヤーは大半がダブッていて、
- いざとなれば、ひとつの旗の元に結集できると確信しています。それはJHF補助動
- 力委員会でありJAAでもFLMでもありません。
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- ●競技会の見直し(先般の事故を踏まえて)
- JHFと明確に、補助動力であるという建前を貫くならば、競技会では高度獲得の
- みの手段として動力を使用するような競技にしなければならない。先にも挙げたが、
- JHFの基本方針を明確にすることでおのずと競技内容は決まってくるのではないか。
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- 【補助動力委員会の見解】
- この諮問にお答えする前に、再度但馬合意覚書を記述します。その第五項「日本国
- 内法制度上の適用について、フットランチド・マイクロライト機のパワード飛行の取
- り扱い、補助動力付ハンググライダー・パラグライダーによる滑空飛行の取り扱いに
- ついて、日本航空協会は運輸省の指導をもとにその線引きを明確にするよう努める。」
- となっていますが、一番肝心なこの項はその後まったく手付かずでした。
- JAAが執心したのは日本選手権の一本化だったのですが。それをJHFが拒否す
- ると日本選手権の名称をはく奪してきました。平成13年9月のことです。この通達
- を無視すれば、PG・HG日本選手権の公認にも支障をきたすと。暗に脅しをしかけ
- られられました。JAAは公式文書【平成9年9月10日/航協第9−127】がい
- たくお気に召さないらしく、これを無効化したいと望んでいるようです。
- 本諮問の「JHFの基本方針を明確にすることでおのずと競技内容は決まってくる
- のではないか。」の基本方針とは何か、それは何度も言うようにフルパワーです。
- FLM創設以前からJHFの基本方針は変わっていません。再三再四述べるように
- JHFの「活動は引き続き現行どおりとする。」となっており、それは補助動力委員
- 会の前身PW委員会の活動意志を継ぐものです。
- 昨年までJHFが主催する選手権規定の中に「5.競技内容に関する規定/競技内
- 容は、但馬合意覚書(航協第9−127)に基づいた補助動力付パラグライディング
- の基本的な運用内とし、開催主管と開催地区連盟が開催会場の条件により決定する。」
- という項目がありましたが、平成14年9月30日付けで全文削除されました。
- したがって「競技内容は、補助動力による上昇、移動、高度維持、補助動力カット
- 後のグライディングを基本とする。」という基本姿勢は競技内容からも外されました。
- 今後の方針として「補助動力であるという建前を貫くならば、競技会では高度獲得
- のみの手段として動力を使用するような競技にしなければならない。」との考えは、
- 大会運営の安全面からいっても、そのような方針に転換する予定はありません。
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- 以上
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