剣山事故調査報告
2003年11月19日公表
項 目 パラグライダー飛行中の墜落事故
日 付 2003年11月1日
場 所 徳島県水沢村剣山山中
機 体 不明
目撃証言者

 

  新聞報道による登山者2名
1.事故調査の経過

 

1.1事故の概要

 2003年11月1日13時00分頃、レジャー飛行のため徳島県剣山南西山頂付近から離陸し、2〜3回旋回飛行後、尾根付近に着陸しようとしている様子の事故機が目撃された。その後、14時35分頃、別 の登山者によって墜落している事故機とパイロットが発見された。  近くの山小屋より警察へ通 報され、県の防災ヘリコプターによって事故者は収容され病院に搬送されたが、既に死亡していた。

1.2事故調査の概要  
事情聴取:
気象状況収集その他関係情報 収集などを行った。
2.認定した事実  
2.1飛行の経過  
 事故機の飛行経路の詳細は、搭乗していたパイロットが死亡しているため不明である。
 目撃証言から、事故機の飛行経過は次のように推定される。
 事故機は、2003年11月1日12時30分から13時00分頃、レジャー飛行の目的で高知県側剣山南西斜面 (標高1954m)を南の正対風約0〜2m/sの中、離陸した模様。離陸後、同機は南西斜面を2〜3回旋回飛行後、尾根付近にランディングしようとしている様子が登山者により目撃されたが、その後14時35分頃、剣山山頂から300m南の地点で別 の登山者に墜落している事故機とパイロットが発見された。
2.2機体の損壊に関する情報  
不明
2.3機体に関する情報  
不明
2.4パイロットに関する情報  
 男性。JHFフライヤー会員登録証無し(1993年度登録のみ)。パイロット技能証未取得。飛行経歴は本人が死亡したため不明。
2.5気象に関する情報  
2.5.1事故当時の風向、風速  
 離陸した場所:南の風0〜2m/s  
  事故目撃者の証言より、現場付近は晴天で見晴らしが良い状況であった。
3.考えられる原因  
 今回の事故は、単独による、且つフライトエリアではない山岳でのフライトのため、調査に必要な有効な目撃証言が全く無く、墜落原因の想定は困難である。
 また事故者は、1993年に1年間のフライヤー登録をした記録があるが、1994年10月3日で失効している。技能証の取得実績も記録に無い。

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