2000年緊急通告

報告1: ハンググライダー
事故発生日時 1月23日 11時05分頃
場所 茨城県 八郷町 板敷エリア
事故者 67歳男性(死亡)
経過 当日は朝のうち北風、テイクオフはフォローの状態で、11時近くになって風が南西に変わってテイクオフ可能な条件となる。
  事故の数分前に隣のメインランチャー台(3 台あるうちの真ん中のランチャー台)から、
  テイクオフした他のフライヤーがサーマルリフトをつかんで上昇し始めたのを見て、当該フライヤーもテイクオフすべく機体を持って東のランチャー台に上がった。
  周囲にいた目撃者によると、当該フライヤーがハングチェックを誰にも頼まずに黙ってランチャー台に上がり、
  その時点では東のランチャー台の上に誰も居合わせず、当該フライヤーはテイクオフする旨のコールもしなかったようである。
  そのために、当該フライヤーのテイクオフの最初から最後までを見た目撃者は誰もいない。
  メインのランチャー台の上にいた他のフライヤーが、東のランチャー台から走り出す足音を聞いて振り向いたところ、
  当該フライヤーがランチャー台の中程を走っているのが目に入り、同時にカラビナがかかっていないのに気づいて「手を離せ!」と怒鳴った。
  しかし間に合わず、ランチャー台からテイクオフした。当該フライヤーが倒れていた現場は、
  雑木林に覆われた斜面でランチャー台の先端から 30 m ほど斜面を下ったところ。
  その場所から斜面を 8〜10 m上がったところにある樹木の根本付近の樹皮がめくれていて、その 2mほど脇にあごひものプラスチックの留め金と、
  シェルの左ほほの部分とが破損したヘルメットが落ちていた。機体は本人の倒れていた位置からさらに 10m ほど斜面を下ったあたりの、
  樹木の上に引っ掛かっていた。樹皮のめくれた木の周囲には他にも雑木が沢山あるが、それらには特に乱れがなかった。
操縦者技能証: XC-P証


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